科 目 | 化学工学Ⅱ ( Chemical Engineering II ) | |||
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担当教員 | [前期] 小島 達弘 准教授, [後期] 増田 興司 准教授 | |||
対象学年等 | 応用化学科・4年・通年・必修・2単位【講義】 ( 学修単位III ) | |||
学習・教育 目標 |
A4-C4(100%) | |||
授業の概要 と方針 |
3年で習得した内容の続きとして抽出操作,物質と熱の同時移動操作,反応工学および固液の分離操作について学ぶ. | |||
到 達 目 標 |
1 | 【A4-C4】 液液抽出の基礎理論の理解と各種抽出操作の図解法ができる. | 2 | 【A4-C4】 伝熱の基礎理論とその応用操作である熱交換器および蒸発装置の伝熱面積が算出できる. | 3 | 【A4-C4】 湿り空気の諸性質とその応用操作である冷水および調湿操作が理解できる. | 4 | 【A4-C4】 反応工学の基礎理論を理解し,化学反応および反応器の種類に応じて式を組み立てることができる. | 5 | 【A4-C4】 粉粒体の諸性質と沈降・ろ過などの各種分離操作が理解できる. | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
評 価 方 法 と 基 準 |
到 達 目 標 毎 |
1 | 液液平衡関係の表示法およびそれらを用いた図解法を理解し,抽出液の組成などを求められるか,前期中間試験で評価する. | |
2 | 伝熱の基礎理論とその応用操作である熱交換器および蒸発装置の伝熱面積が算出できるか,レポート,前期中間試験で評価する. | |||
3 | 湿り空気の諸性質とその応用操作である冷水および調湿操作を湿度図表を用いて説明できるか,前期定期試験で評価する. | |||
4 | 反応工学の基礎理論を理解し,化学反応と反応器の種類に応じて式を組み立てることができるか,レポート,後期中間試験,後期定期試験で評価する. | |||
5 | 粉粒体の諸性質を理解し,沈降法などの分離操作を理解し,粒度分布を求められるか,レポート,後期定期試験で評価する. | |||
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総 合 評 価 |
成績は,試験85% レポート15% として評価する.なお,試験成績は4回の試験の平均点とする.100点満点で60点以上を合格とする. | |||
テキスト | 「ベーシック化学工学 増補版」: 橋本健治 著(化学同人) | |||
参考書 | 「標準化学工学」:福田秀樹・松本道明・薄井洋基 共著(化学同人) 「ベーシック反応工学」: 太田口和久 著(化学同人) |
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関連科目 | C3 化学工学I, C3 物理化学I | |||
履修上の 注意事項 |
数学および物理の基礎を理解していること.また,化学反応速度に関する知識を有すること. |
週 | 上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など) |
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1 | 液液平衡 |
液液平衡関係の物理化学的な理解とその表示法について理解する. | |
2 | 液液抽出計算 |
三角線図を用いた各種図解法について理解する. | |
3 | 伝導伝熱とフーリエの法則 |
伝熱の基本法則であるフーリエの法則とそれを用いた伝熱速度の算出法について理解する. | |
4 | 対流伝熱 |
熱貫流のモデルを理解し,熱貫流係数と境膜係数の関係を導く. | |
5 | 熱交換器 |
工業的熱交換器の構造と2重管式熱交換器の伝熱面積の算出法を理解する. | |
6 | 放射伝熱 |
放射伝熱のステファン・ボルツマンの法則とその応用について理解する. | |
7 | 蒸発操作 |
蒸発操作で重要な各種因子および多重効用蒸発の利点について理解する. | |
8 | 中間試験 |
1週目から7週目までの内容で中間試験を行う. | |
9 | 中間試験の解説,空気の湿度,湿り空気の諸性質 |
中間試験の解説を行う.湿り空気諸量(絶対湿度,モル湿度,飽和湿度,湿り比容,湿り比熱,湿りエンタルピー)を理解する. | |
10 | 湿度計 |
乾湿球湿度計の原理とその性質について理解する. | |
11 | 断熱冷却線,湿度図表 |
湿度図表の見方と断熱冷却線について理解する. | |
12 | 調湿操作と冷水操作 |
調湿操作について理解する.冷水操作について理解する. | |
13 | 含水率・乾燥速度 |
含水率の表し方について理解する.乾燥特性曲線の見方を理解する.乾燥速度の表し方を理解する. | |
14 | 乾燥所要時間 |
乾燥速度を用いた乾燥時間の算出法を理解する. | |
15 | 演習 |
上記6週の演習 | |
16 | 化学反応と反応器の分類 |
化学反応の分類方法,反応器の操作法と形状による分類方法について理解する.各反応器の理想流れについて理解する. | |
17 | 反応工学の用語,反応速度の表現方法 |
反応工学の用語について理解する.反応速度式の成り立ちについて理解する. | |
18 | 素反応と非素反応,反応速度式の決定法 |
素反応と非素反応の違いについて理解する.反応速度式を決定する近似法について理解する. | |
19 | 物質収支 |
反応器中の物質収支の考え方について理解する. | |
20 | 反応器の形式とその基礎式(回分式反応器) |
回分式反応器の設計式について理解する.また,体積変化を生じる場合の設計について理解する. | |
21 | 反応速度式の決定方法 |
実際の測定結果から反応速度式を決定する方法について理解する. | |
22 | 反応器の形式とその基礎式(連続槽型反応器) |
連続槽型反応器および多段反応槽の設計式について理解する. | |
23 | 中間試験 |
16週目から22週目までの内容で中間試験を行う. | |
24 | 中間試験の解説,反応器の形式とその基礎式(管型反応器) |
中間試験の解説を行う.管型反応器の設計式について理解する.また,反応器の性能を比較し,その違いについて理解する. | |
25 | 複数の反応器を用いる際の設計法 |
複数の反応器を用いる場合の最適な反応器の構築について理解する. | |
26 | 複合反応の場合の反応器設計方法 |
複合反応(逐次反応,並列反応)の場合の反応器設計方法について理解する. | |
27 | 自触媒反応 |
反応の進行にともなって反応速度が増加する反応について学習し,適切な反応器の選択方法について理解する. | |
28 | 粉粒体の諸性質 |
粉粒体の性質,粒度分布について理解する. | |
29 | 沈降による粒子の分離 |
重力や遠心力を用いてスラリーから粒子を分離する方法について理解する. | |
30 | ろ過による粒子の分離 |
ろ過によってスラリーから粒子を分離する方法について理解する. | |
備 考 |
前期,後期ともに中間試験および定期試験を実施する. 本科目の修得には,60 時間の授業の受講と 30 時間の事前・事後の自己学習が必要である. |